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クリニックブログ

矯正力 投稿日:2015/09/14 更新日:2021/10/19

清水直子(表参道ヒカリデンタル矯正歯科院長)

こんにちは。表参道ヒカリデンタル矯正歯科です。

皆様は”どうして歯が動くの!?”と気になった事はありますか?

歯が動くには生理的な動きと病的な動き、そして矯正力による動きがあります。

では、一つずつどういう動きなのかを紹介していきたいと思います。

■生理的な歯の動き

・・・人が毎日呼吸をしたり、食べ物を咀嚼したり、話したりする生理的な口の運動と成長や加齢による変化に応じて生じる歯並び

   と噛み合わせの変化のことをいいます。

■病的な歯の動き

・・・①歯周病:歯周病の進行に伴って歯を支えていた骨(歯槽骨)が徐々に吸収されていきます。歯を支える骨がなくなって

いきますと、歯がグラグラするなどといった動きが出てきます。

・・・②虫歯:虫歯が悪化したり隣り合う歯との間に隙間ができたり、歯が抜けてしまったら失った歯と向かい合う歯が伸びてきたり、

隣の歯が倒れこんできたりといった歯の動きがあります。

■矯正力による歯の動き

・・・歯を動かすことを目的とした力のこと。移動する手段によって器械的矯正力と機能的矯正力に分類される

①器械的矯正力:装置に内在する力(内部応力)を放出しようとすることで力を発揮する。

②機能的矯正力:筋の機能力・軟組織の張力を応用することによって歯を動かす。

咀嚼力はもちろん口輪筋・顔面筋・舌筋などの機能力による加重を矯正装置を介したり、筋肉自体によって歯や顎骨に作用させる。

※下顎が小さい場合で、成長が残っている場この装置で下顎の成長を促す。

では、なぜ矯正力がかかる歯がうごくのかというと・・・

通常、歯肉の中には歯を支える歯槽骨という骨があります。

歯槽骨と歯根の間には歯根膜という弾力のある薄い膜があります。この歯根膜というのは、歯にかかる衝撃を和らげるクッションのような役割をもっていて、矯正治療で歯が動くために重要な働きをしています。

矯正装置を取り付けて歯に矯正力がかかりはじめると、その力が歯根膜に伝わります。

歯が動く方向側の歯根膜は縮み、反対側は引っ張られて伸びます。

歯根膜は一定の厚さを保とうとします。

縮んだ歯根膜は元の厚さに伸びようとして、骨を溶かす細胞(破骨細胞)を作ります。伸びたほうは元の厚さに縮もうとして、骨を作る細胞(繊維芽細胞)を作ります。

破骨細胞と繊維芽細胞の働きで、歯根膜は元の厚さに戻ります。

この仕組みが繰り返されることで歯が動いていきます。

いかがでしょう。矯正治療を行うとこのような仕組みで歯が動きます。

このような仕組みが分かると、矯正治療中の不安が軽減されるのではないかと思います。

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